
大徳醤油株式会社

先輩社員に聞いてみた
\ 答えてくれた先輩 /
上田大介 さん
2016年入社(和田山高校~神戸学院大中退)
\ 答えてくれた先輩 /
小畑泰芳 さん
2020年入社(出石高校~大阪経済大卒)

ー まずはお二人のお仕事について教えて下さい!
(上田)醤油を作るには、まず蒸した大豆と炒って砕いた小麦に麹菌を入れてかき混ぜ、これを3日間ほど「室」という部屋に入れて発酵させて麹を作ります。これに塩水を加えて1年以上熟成させ、これを絞って醤油が出来上がります。そのあと、火入れや濾過といった工程を経て、製品として出荷されます。
この最初の段階、麹を作るのが私の仕事です。
(小畑)私は、この8月に転職して入社したばかりなので、まだ見習い中です。全く知らない世界なので、驚きの連続です。

ー 上田さん、お仕事の中で難しいことは?
一番難しいのは温度管理です。失敗すると、麹にならずに納豆のようなものになってしまいます。季節によって気温が変わると、発酵の速度も変わるので、とても神経を使います。
豆を蒸すのも、1日800キロ以上の豆を、人がすっぽり入るくらいの大きな釜で蒸すので、放っておくとどうしてもムラが出てしまいます。ムラが出ないようにかき混ぜないといけません。

ー 上田さんはなぜこの仕事に?
高校ではソフトテニス部に所属、生徒会の副会長も務めていました。卒業後、神戸の大学に進学したのですが、家庭の事情でこっちに帰ってくることになりました。休学するという選択肢もあったのですが、中途半端なことはしたくないと思い、中退してこちらで就職することにしました。あのまま大学を卒業していたら、阪神間で就職していたかもしれません。

ー 小畑さんはどういう経緯でこの会社に?
高校を出て大阪の大学に進学し、文化人類学などを勉強しました。最初に就職したのは引越しの会社です。営業もしましたし、引越しの作業もしていました。引越しというと単に物を運ぶだけのように思われそうですが、家具をどう動かしたら効率がいいとか考えなくてはいけませんし、家具の配置などお客様のプライベートな部分に関われたこともあって、けっこう楽しかったです。
その後別の会社に移り、家具の輸入などの仕事をしていたのですが、今年2人目の子どもができたのを機に、地元の自然の中で、地元の食べ物を食べながら子育てをしたいという思いが強くなって、7月に引っ越してきました。妻も田舎暮らしには前向きでした。
長男にアレルギーがあったことから、「食」に関心を持つようになり、その流れでこの会社を知りました。職に携われる仕事を探していたので、理念に共感できるこの会社の採用募集があってラッキーでした。

ー お仕事は楽しいですか?
(上田)菌も生き物なので、こちらが一生懸命コントロールしようとしても、なかなか都合よくはいきません。それだけに、うまく麹が仕上がった時には、ガッツポーズしたくなるくらい嬉しいです。
(小畑)仕事はまだまだこれからなので、早くいろいろなことを覚えて、醤油づくりができる頭を作らないといけないと思っています。ただ、どんな仕事であっても楽しめることを探そうという気持ちは昔から強いので、楽しみはこれから見つけられると思います。
!上司から一言
上田さんは、とにかく「本気」です。
小畑さんは、仕事を覚えるチカラに魅力があります。
!取材を終えて
「職人」の雰囲気を持つ上田さん。それだけに、「うまくいったときにはガッツポーズ」という言葉にはちょっと意外な気がしましたが、考えてみたらまだ25歳なんですね。そしてUターンされた小畑さん。出産されたばかりの大阪出身の奥さんも、早く但馬に馴染まれることを祈っています。