
日の出ホールディングス株式会社 食品カンパニー 但馬醸造所

先輩社員に聞いてみた
\ 答えてくれた先輩 /
西村祐貴 さん
製造部
2013年入社(八鹿高校~桃山学院大卒)
\ 答えてくれた先輩 /
森元了一 さん
営業部
2017年入社(八鹿高校~神戸学院大卒)

ー まずはお酢づくりの仕事について教えてください!
(森元)純米酢を作るには、まずお米からお酒を作ります。それに酢酸菌を入れて発酵させると、お酒がお酢に変わります。また、お酒ではなく酒粕を原料とした粕酢というものも作っています。赤酢とも呼ばれるもので、江戸時代にはこちらの方が一般的だったのですが、今では希少なものです。できあがったお酢は、その後濾過して、瓶詰めして出荷となります。この醸造所では機械にたよらず手作業で酢を作っているため、出荷までに半年~3年半かかります。
その他にも飲むお酢や合わせ酢、お酒、ゆず山椒などの調味料と、ここではいろいろなものを作っています。山椒など一部の原材料は、私たちがここで自ら栽培しています。
ー 多種多様なお酢を手がけてらっしゃるんですね!

ー 西村さんの学生時代はどんな学生でしたか?
(西村)関宮出身で、中学・高校とバスケットボールをやっていました。その後、将来のことは特に決めずに大阪の大学に進学しました。
ー 但馬に戻ってこられて、この会社に入ったきっかけって?
(西村)やはり暮らしてみて自分には都会は合わないと感じ、大阪では就職活動は一切しませんでした。豊岡で開かれた企業説明会に参加し、何社か話を聞いているうちに、自分には事務作業よりモノづくりの仕事の方が向いていると感じ、この会社に就職しました。

ー 森元さんの学生時代は?
(森元)養父出身で、高校時代はバレー部のセッターでした。神戸の大学に進みました。
ー 就職活動は神戸の方でされたんですか?
(森元)大学時代、コンビニでバイトをしていたのですが、このコンビニのオーナーが元ダイエーでバイヤーを務めていた方で、「モノに乗せて思いを届けるのが小売業の仕事だ」と熱く語る方でした。この方と出会って小売業の面白さを知り、就職は地元の大手スーパーを選びました。

ー 森元さんはどうしてこの会社に?
(森元)スーパーでは「仕入れて売る楽しさ」を感じながら仕事をしていて、やりがいを感じていました。ただ、一度病気をしてしばらく会社を休んだのをきっかけに、仕事以外に大切なものが見えてきたんです。自分の生まれ育った故郷のいいところを知り、地元に何か貢献できないかと思うようになったんですね。ちょうど一番下の子どもが生まれたタイミングだったこともあり、この子が帰ってきたいと思える街を作っていきたいと思うようになりました。この会社の「地産地消」「地域貢献」の取り組みを知り、こちらに転職する決意をしました。

ー 西村さんの今のお仕事について教えてください!
(西村)今は濾過の工程を担当しています。発酵が終わったお酢から乳酸菌・酢酸菌のカスなどの不純物を取り除く作業です。
濾過が終わった酢は、目視でチェックして不純物が残っていないかチェックします。同時に、色の確認もしています。ただ、製品によって「正しい色」は違い、例えば「粕酢」はもともとかなり色が濃いので、「正しい色」を見極めるのはなかなか難しい作業です。
以前は生産ラインの機械のオペレーターを担当していました。これは機械が動いている間ずっと見ていないといけない仕事なので、こちらも厳しい仕事でしたね。

ー 森元さんのお仕事は?
(森元)私は今は営業を担当しています。3年前に、「いいモノをもっとたくさんの人に知ってほしい」という思いから、営業の仕事をしようと転職したのですが、売るためには作っているものをきちんと理解しないといけないので、2年半ほど現場で修業して、今年に入ってから正式に営業の仕事につきました。
今は、一か所でも多くのお店に商品を置いてもらうために駆け回っています。「作るところから消費するところ」までのすべてに関われているので、やり甲斐は大きいです。
!上司から一言
西村さんは黙々と仕事をこなしていくタイプですね。さらなる表現力をつけさせたいと考えています。
営業マンは、商品知識から生産工程まですべてを理解するのは当たり前。森元さんはそれを理解し、勉強してよく動いています。
!取材を終えて
森元さんはこの仕事とともに、趣味の和楽器演奏でも地元を元気にしたいと活動されています。地元への熱い思いを語りだしたら止まらない森元さんと、寡黙な職人肌の西村さん。対照的なお二人でしたが、故郷への思いの深さは共通していると感じました!