あなたは、山の怒りを知っていますか?六甲山系で、ここ数年、説明のつかない怪異な現象が多発しています。登山者の失踪、奇妙な音、そして夜な夜な目撃される得体の知れない影。地元の古老たちは、口を揃えてこう警告します。「天狗様の怒りじゃ」と。
私、心霊ブロガーの小笠原ツトムは、この現象の取材を2年間続けてきました。そして今、ついにその真相に迫れる証拠を掴んだのです。それは、戦時中に起きた悲劇と、古くから伝わる天狗信仰が交差する、驚くべき事実でした。
この記事では、私が収集した数々の証言と、実地調査で得た知見をもとに、六甲山系で今も続く怪異現象の真相に迫ります。読者の皆様に警告します。この記事を読んだ後、あなたは決して同じように山を見ることはできないでしょう。
六甲山系に漂う謎の空気…天狗の怒りが蘇る瞬間
六甲山系の登山道には、何か得体の知れないものが潜んでいます。ベテラン登山家でさえ、その異様な空気に戸惑いを隠せないといいます。特に、古くからの天狗伝説が残る区域では、今も奇妙な現象が続いているのです。
私が取材を始めたきっかけは、ある登山愛好家からの一通のメールでした。「山の様子が、どこかおかしい」。その言葉に導かれるように、私は長期の取材を開始することになったのです。
山中で聞こえる謎の声…耳を塞いでも逃げられない恐怖
「はじめは、風の音だと思いました」
六甲山系の有馬道を歩いていた佐々木美咲さん(仮名・28歳)は、震える声でそう語り始めました。2023年9月のある夕暮れ時、彼女は下山途中に異変を感じたといいます。
まず、周囲の虫の声が不自然なまでに途絶えました。次いで、どこからともなく低い笑い声が聞こえ始めたのです。耳を塞いでも、その声は頭の中に直接響いてくるような感覚だったといいます。
「笑い声は次第に大きくなり、最後には『山を穢すものは去れ』という言葉になりました」と佐々木さん。彼女は全力で走って下山。後日、同じような体験をした登山者が複数いることが分かったのです。
古文書研究家の井上正道氏によれば、この現象は江戸時代の記録にも残されているといいます。「天狗の囁き」として恐れられていた現象が、現代に蘇ったのかもしれません。
突如現れる影の正体…偶然にしてはあまりに多すぎる?
「なぜ、こんなに多くの人が同じものを見るのでしょうか」
六甲山系の登山道整備に携わる山本和彦氏(52歳)は、眉をひそめながらそう語り始めました。2023年に入ってから、登山客から報告される奇妙な影の目撃情報が急増しているというのです。
多くの目撃証言に共通するのは、夕暮れ時に現れる人影の特徴です。身長2メートルを超える巨大な姿。そして、背中から生えた翼のような突起物。目撃者の証言を総合すると、まるで日本の伝承に登場する天狗そのものの姿が浮かび上がってきます。
「最も不可解なのは、その影が現れる直前の現象です」と山本氏は続けます。「突然、周囲の空気が重くなり、異様な静けさが訪れるんです。その後、木々の間から黒い影が すっと現れる。防犯カメラにも同様の映像が記録されていますが、不思議なことに、映像には必ずノイズが入るんです」
地元の古老、田中平蔵さん(88歳)は「若い頃から、この山には天狗様が住んでいると聞かされてきた」と語ります。「最近の影は、天狗様の怒りの表れかもしれませぬ。山を粗末に扱う者が増えてから、こういった現象が頻発するようになったのです」
登山道に設置された防犯カメラは、確かに不可解な映像を捉えていました。専門家による解析でも、映像の加工や編集の痕跡は見つかっていません。これは、単なる偶然と片付けられる現象なのでしょうか。
急変する天候に隠された意味…晴天の山頂で起きた怪異
「山頂の天候が、これほど急激に変化するのは、気象学的に見ても極めて異常です」
気象予報士の江藤真理子氏(45歳)は、2024年2月に山頂で発生した奇妙な気象現象について、そう指摘します。この日、六甲山の山頂は快晴で、視界も良好でした。しかし、突如として周囲は濃い霧に包まれ、真昼にもかかわらず、視界がゼロとなったのです。
「最も不可解だったのは、霧の出現範囲です」と、その場に居合わせた登山ガイドの西村健一氏(34歳)は証言します。「霧は、まるで意思を持っているかのように、特定の範囲だけを覆い尽くしたんです。そして、その中から、低い唸り声のような音が聞こえてきました」
気象データによると、この現象は約15分間継続。その間、霧の範囲内では気温が急激に低下し、携帯電話やGPS機器が一切機能しなくなったといいます。さらに不可解なことに、この現象は古い天狗の祠があった場所の直上で発生していたのです。
民俗学者の岡崎美保子氏は「天狗は古来より気象を操る存在として知られています」と解説します。「特に、霧を発生させて人を惑わせる『魔球』の能力は、各地の伝承に残っています。この現象は、まさにその特徴と一致するのです」
この日以降、同様の怪異な気象現象は、六甲山系の各所で確認されるようになりました。
地元民だけが知る禁忌の場所…決して踏み入れてはいけない
「その場所には、絶対に近づかないように」と、地元の古い住人たちは口を揃えて警告します。六甲山系の中腹に、観光マップにも載っていない一帯が存在するのです。
有馬温泉で旅館を営む村田清志氏(75歳)は、幼い頃から言い伝えられてきた禁忌について語ってくれました。「昔から、あの場所は『天狗の社』と呼ばれていました。子供の頃、近づこうものなら、大人たちに厳しく叱られたものです」
特に注目すべきは、その場所の異常な特徴です。周囲の木々は歪んで生え、鳥や獣も決して近づかない。さらに、年に数回、原因不明の火の玉のような光が目撃されているといいます。
最近では、この禁忌を知らない観光客が立ち入り、奇妙な体験をするケースが増えています。「突然の頭痛や吐き気、そして理由のない恐怖感に襲われる」という報告が相次いでいるのです。
民俗学研究家の木下俊介氏は「この場所は、かつて天狗信仰の重要な祭祀場だった可能性が高い」と指摘します。江戸時代の古文書には、「天狗の御座所」として記されており、決して侵してはならない神聖な場所とされていたのです。
天狗の像が見守る理由…破壊された祠と謎の事件
六甲ケーブル駅近くに、奇妙な天狗の石像が佇んでいます。地元では「見張り天狗」と呼ばれるその像は、いつしか都市伝説の対象となっていました。しかし、その存在には深い意味が隠されているのです。
「その像は、戦後すぐに建てられたものです」と、地域の歴史研究家である中村良平氏(68歳)は語り始めました。「戦時中に起きた『あの事件』の後、地域の人々が懺悔の意味を込めて建立したと言われています」
像が建てられる直接のきっかけとなったのは、1945年に起きた古い天狗の祠の破壊事件でした。軍事施設建設のため、数百年続いた祠が取り壊されたのです。その直後から、工事関係者たちに次々と不幸な出来事が起こり始めました。
「破壊に関わった者たちが、次々と原因不明の事故や病に見舞われた」と古老は証言します。特に不可解なのは、彼らの多くが「大きな影に追われる」という同じ幻覚を見ていたという点です。
現在の石像は、その教訓を後世に伝えるためのモニュメントとして建てられました。「像の目線の先には、かつての祠があった場所があります。今でも天狗様が、その場所を見守っているのかもしれません」と中村氏は静かに語るのでした。
六甲山の伝説が現実に!?目撃される天狗の霊
近年、六甲山系での怪異な目撃情報が急増しています。特に注目すべきは、様々な立場の人々から寄せられる証言の一貫性です。登山客、地元住民、そして山岳救助隊まで、彼らの語る「何か」は、不思議なほど共通した特徴を持っています。
私が取材を進める中で、ある救助隊員が密かに語ってくれました。「あの山には、人知を超えた何かがいる」と。その言葉の真意を探るべく、私は更なる調査を開始したのです。
観光客が遭遇した異様な姿…『人ならざる者』の証言
「あれは、人間ではありませんでした」
2024年1月、六甲山ハイキングコースで遭遇した存在について、会社員の高橋美樹さん(34歳)は、今でも震える声でそう語ります。夕暮れ時、休憩のために立ち寄った展望台で、彼女は「背の高すぎる人影」を目撃したのです。
「身長は優に2メートルを超え、どこか鳥のような姿でした」と高橋さん。最も不可解だったのは、その存在が地面から数センチ浮いていたように見えたことだといいます。
写真を撮ろうとスマートフォンを向けた瞬間、端末が急激に熱を持ち、シャットダウン。周囲の気温も急激に低下し、異様な重圧感に襲われたと証言します。
「カシャッという音と共に姿を消しましたが、その直後、烏天狗の姿を描いた古い石碑が目に入りました」と高橋さん。この石碑には、江戸時代から伝わる天狗出現の言い伝えが刻まれていたのです。
不可思議なことに、同様の目撃証言は、この石碑の周辺に集中しているといいます。偶然とは思えない一致なのです。
夜になると現れる赤い光…不吉な予兆か
「まるで、炎のような赤い光でした。でも、熱は全くありませんでした」
六甲山系の夜間巡視員を務める岡本正義氏(46歳)は、2023年12月から頻発している奇妙な発光現象について、そう証言します。特に新月の夜に多く目撃されるその光は、古くから伝わる天狗伝説の一つと、不気味なほど一致するのです。
「光は常に特定のルートを移動します」と岡本氏。その経路は、かつて天狗信仰の祭祀場を結んでいた古道と完全に重なるといいます。さらに注目すべきは、この現象が発生する前には必ず、周囲の動物たちが不自然なまでに静かになることです。
赤外線カメラによる観測でも、原因不明の熱源が検出されています。しかし、通常の火や電気的現象では説明のつかない特徴を持っているのです。
民俗学者の河野玲子氏は「天狗の松明(たいまつ)として各地に伝わる現象と酷似している」と指摘します。古来より、この光は「山の怒り」の前触れとされてきたのです。
天狗の羽音と共に消えた登山者たち…行方不明事件との関係
「大きな羽ばたきの音が聞こえた直後、仲間の姿が消えました」
2023年11月、六甲山系有馬ロープウェイ付近で発生した怪異な失踪事件について、登山者の藤原健一氏(42歳)はそう証言します。同行していた友人は、いまだ行方不明のままです。
不可解なのは、事件発生時の状況です。視界は良好で、天候も安定していました。捜索時に残されていた足跡は、突然途切れ、そこから先には一切の痕跡が残されていなかったのです。
「現場周辺では、GPSの異常や携帯電話の電波障害が頻発していました」と山岳救助隊の田中誠司氏は語ります。さらに、過去10年間の行方不明事例を調査すると、驚くべき共通点が浮かび上がってきました。
民俗学者の松本和子氏によれば、これらの特徴は江戸時代の「天狗払い」と呼ばれる現象と一致するといいます。「天狗に気に入られない者が、突如として姿を消す」という言い伝えが、現代に蘇ったかのようです。
幼い子供が語る「おじさん」の正体…恐怖の山岳霊
「背の高いおじさんが、いつも山を見守ってるの」
六甲山系の麓にある保育園で、園児たちが口々にそう語り始めたのは2024年の初春でした。園長の井上美咲氏(58歳)によれば、複数の子供たちが同じ「おじさん」の特徴を描写するといいます。
「長い鼻に、羽のような黒いマントを着ている」という子供たちの証言は、天狗の伝統的なイメージと驚くほど一致します。さらに不可思議なことに、子供たちは皆、見たことのないはずの古い天狗の御札と同じポーズを描くのです。
霊感の強い子供たちが、普段は見えない存在を感知するという事例は多く報告されています。しかし、これほど多くの子供が、同じ存在を同じように描写する例は極めて稀だと、心理学者の中村良子氏は指摘します。
「子供たちの純粋な眼差しは、私たち大人には見えない真実を捉えているのかもしれません」と、地域の神社総代を務める山本正之氏(72歳)は静かに語るのでした。
スマホに写る謎の影…心霊写真が次々と撮られる理由
「写真を確認した瞬間、血の気が引きました」
SNSで話題となった謎の投稿について、大学生の中島健太さん(21歳)はそう振り返ります。2024年2月、友人たちと撮影した集合写真に、人々の背後に立つ異様に背の高い人影が写り込んでいたのです。
「投稿後、『私も同じような写真を』という声が殺到しました」と中島さん。驚くべきことに、これらの写真は全て特定の条件下で撮影されていました。夕暮れ時、古い天狗の祠がある方角に向かって撮影された写真にのみ、この謎の影が現れるのです。
写真分析の専門家である高山実氏は「光学的な現象では説明がつかない」と指摘します。さらに、これらの写真には共通して、画像の端に判読不能な古い文字のような模様が写り込んでいるといいます。
民俗学者の川田真理子氏によれば、この文字は天狗の経典「天狗藏」に記された文字と類似しているとのこと。現代のデジタル機器が、古来の超常現象を捉えた可能性が示唆されています。
忘れられた史実が示す天狗の祟り…過去の悲劇が今も影を落とす
六甲山系に残る史実の中で、長らく語られることのなかった暗部が存在します。戦時中の軍事施設建設に関わる悲劇です。しかし、近年の怪異現象の増加に伴い、これらの歴史的事実が新たな意味を持ち始めています。
地元の古老たちが、ようやく重い口を開き始めました。「あの時、私たちは天狗様を怒らせてしまった」と。過去の記録を紐解くと、現代の怪異現象との不気味な一致が見えてくるのです。
戦時中に起きた大量死事件…関係者が語る不気味な出来事
「軍の命令とはいえ、あれは決して許されることではなかった」
1944年、六甲山系での軍事施設建設に携わった元作業員の田中正雄氏(95歳)は、今でも悔恨の念を込めてそう語ります。当時、古来の天狗信仰の聖地とされていた場所に、大規模な地下施設を建設する計画が進められていたのです。
「工事が始まってすぐ、奇妙な事故が相次ぎました」と田中氏。作業員たちは次々と原因不明の病に倒れ、中には突如として姿を消す者もいたといいます。最も不可解だったのは、事故の前に必ず「大きな影」が目撃されていた点です。
当時の記録によると、わずか3ヶ月の間に30名以上の作業員が命を落としました。軍部は事故死として処理しましたが、生存者たちは「天狗様の祟り」と囁き合っていたのです。
この事実は長らく秘匿されてきましたが、最近になって当時の関係者が証言を始めています。そして、その証言は現代の怪異現象と、不気味なほどの共通点を持っているのです。
古地図に記された「封印の道」…誰も歩いてはいけない理由
「この道は、人の世界と異界の境界線なのです」
六甲山に伝わる江戸時代の古地図を研究する歴史学者の木村隆志氏(63歳)は、そう指摘します。地図には「天狗封じの道」と記された奇妙な経路が描かれており、現代の登山道とは微妙にずれた位置を通っているのです。
「特に注目すべきは、この道沿いに建てられていた石碑群です」と木村氏。かつて7基あった石碑は、戦時中の開発で破壊され、現在では2基のみが残存しています。これらの石碑には、天狗を封じ込める呪文が刻まれていたとされるのです。
地元の古老によれば、石碑が破壊された後から、この一帯での事故や行方不明事件が増加したといいます。そして近年、残された2基の石碑にもヒビが入り始めているのです。
「封印が解かれつつあるのかもしれません」と、民俗学者の山田千恵子氏は警告します。現代の怪異現象は、まさにその予兆なのかもしれないのです。
天狗伝説に隠された村の秘密…封じられた儀式の痕跡
「かつて、この地域には『天狗講』と呼ばれる秘密の組織があったのです」
六甲山麓の旧家に伝わる古文書を研究する郷土史家の井上弘道氏(78歳)は、長年封印されてきた事実を明かしてくれました。江戸時代から昭和初期まで、地域住民たちは厳格な儀式を執り行っていたというのです。
「毎年の秋分の日、特別な儀式が行われていました」と井上氏。古文書によれば、その儀式は「天狗様との契り」を更新するためのものだったといいます。しかし、戦時中の混乱でその儀式は途絶え、知る者も少なくなっていったのです。
最も衝撃的なのは、儀式の詳細です。「夜な夜な山から聞こえる声」「突然の天候変化」「得体の知れない影」。現代の怪異現象として報告される出来事のほとんどが、儀式の記録に予言のように記されているのです。
民俗学者の佐藤美智子氏は「儀式の途絶えた今、天狗の力が制御を失いつつあるのかもしれない」と警鐘を鳴らします。現代の怪異現象は、失われた儀式への警告なのでしょうか。
祠を壊した者の末路…不審死が続く奇妙な一致
「祠を壊した作業員たちは、皆、似たような最期を迎えたんです」
1945年、六甲山の天狗祠解体作業に関わった遺族の一人、高橋幸子さん(84歳)は、震える声でそう証言します。彼女の父は作業から1週間後、原因不明の高熱で突然亡くなったといいます。
驚くべきことに、解体作業に携わった12名全員が、その後3年以内に不審な形で命を落としています。「最期に皆、同じ夢を見たと話していた」と高橋さん。巨大な影が近づいてきて、「契りを破った報い」と告げる夢だったというのです。
「死亡記録を調べると、不可解な共通点が浮かび上がってきます」と、この事例を研究する医師の中村俊介氏は指摘します。全員が死の直前に激しい頭痛を訴え、そして例外なく夜明け前に息を引き取っているのです。
さらに衝撃的なのは、近年の山での不審死にも、同様のパターンが見られることです。祠があった場所の近くで不敬な行為をした者たちに、同じような運命が待ち受けているのかもしれません。
伝承が伝える警告…「山を怒らせるな」の意味とは
「山の怒りを知らずして、山を侵してはならぬ」
六甲山系に代々伝わるこの言い伝えの意味を、神主の島田源一郎氏(82歳)は重々しい表情で説明してくれました。古来より、この山には特別な掟があったというのです。
「天狗様は山の守り神であると同時に、人の傲慢さを戒める存在でもあった」と島田氏。伝承によれば、天狗は三つの状況で特に怒りを表すといいます。自然を壊すとき、聖地を穢すとき、そして何より、その存在を軽んじるときです。
近年の開発や観光化に伴い、これら三つの禁忌が次々と破られています。「最近の怪異現象の増加は、まさに天狗様からの警告なのでしょう」と、民俗学者の河野真理子氏は指摘します。
実際、怪異現象の発生地点を地図上にプロットすると、開発が進む場所と重なることが判明。伝承は、現代社会への警鐘を鳴らしているのかもしれません。
近年の怪奇現象が意味するもの…六甲山で起こる異常現象の真相
これまでの取材で明らかになった事実は、私たちに重大な問いを投げかけています。なぜ今、これほどまでに怪異現象が増加しているのか。その答えは、過去と現在が交差する場所に隠されているようです。
2020年以降、六甲山系での怪異現象の報告は前年比で3倍に増加。その内容は、古くから伝わる天狗伝説と驚くほど一致しています。その真相に迫るべく、さらなる調査を進めました。
山岳救助隊も恐れるエリア…地元でも語られる最恐スポット
「20年の救助活動で、あそこだけは今でも足が向かない」
六甲山系で山岳救助に従事する村田健一氏(48歳)は、ある特定のエリアについて、そう告白します。天狗の祠があった場所から半径約500メートルの範囲は、救助隊の間で「禁足地」と呼ばれているのです。
「無線が突然途切れる、方位磁針が狂う、そして何より、あの『重苦しい気配』」と村田氏。ベテラン隊員でさえ、この場所では著しく判断力が低下するといいます。実際、この区域での救助活動は、異常な高確率で二次遭難を引き起こしているのです。
最近では、プロの登山ガイドですら、このエリアだけは迂回するコースを選ぶようになってきました。「人知れず語り継がれてきた言い伝えは、実は合理的な理由があったのかもしれない」と、山岳カウンセラーの木下美咲氏は指摘します。
この「禁足地」の存在は、もはや地元では公然の秘密となっているのです。
迷子の報告が後を絶たない…異常なGPS障害の原因は?
「GPSの誤作動は、特定のパターンで発生しています」
六甲山系のデジタル地図開発に携わる技術者の西村拓也氏(39歳)は、不可解な現象について報告します。2023年以降、登山者のGPS記録を分析すると、特定のエリアで奇妙な異常が集中して起きているというのです。
「通常、GPS誤差は数メートル程度。しかし、この区域では最大で500メートルもの誤差が生じる」と西村氏。さらに不可解なのは、その誤差が必ず「天狗の祠があった方角」に向かって生じる点です。
地質調査の専門家である藤田美咲氏によれば、地下の磁場や岩層では説明のつかない異常だといいます。「まるで何かが、意図的に登山者を特定の場所へ導いているかのよう」と藤田氏は首をかしげます。
実際、このGPS異常に遭遇した登山者の多くが、その後「得体の知れない影」や「羽ばたきの音」を体験したと報告しているのです。
高名な霊媒師も逃げ出した!?…霊感が強い者の体験談
「生涯で最も強い霊気を感じました」
日本有数の霊能力者として知られる玉置信子氏(65歳)は、六甲山での調査をそう振り返ります。2024年初頭、相次ぐ怪異現象の調査依頼を受けて現地を訪れた彼女は、予想外の事態に遭遇したのです。
「天狗の気配は圧倒的でした。しかし、それは単なる怨霊ではない」と玉置氏。彼女の感知した存在は、人智を超えた古代からの山の精霊だったといいます。最も衝撃的なのは、その存在が「現代人への警告」を発していたという点です。
興味深いことに、霊感の強い訪問者の多くが、同様の体験を報告しています。頭痛や吐き気といった身体症状から、具体的なメッセージの受信まで、その証言は驚くほど一致するのです。
「これは決して偶然ではありません」と、超常現象研究家の岡田隆司氏は指摘します。霊能力者たちが感知した警告は、私たちの時代への重要なメッセージなのかもしれません。
逃げられない恐怖のトンネル…突然起きる心霊現象
「一度入ったら、同じトンネルを何度も何度も歩かされる」
六甲山系にある旧登山道トンネルで、2024年1月に起きた奇妙な体験について、会社員の斎藤直人さん(29歳)はそう証言します。わずか50メートルほどの短いトンネルのはずが、30分以上歩き続けても出口に辿り着けなかったというのです。
「最も恐ろしかったのは、後ろから聞こえてくる足音です」と斎藤さん。振り返れば誰もいないのに、すぐ後ろを誰かが歩いているような音が常にしていたといいます。さらに、トンネル内の気温は、外気より10度以上も低かったそうです。
このトンネルでの怪異体験は、実は過去にも複数報告されています。土木技師の山田健一郎氏によれば、このトンネルは1930年代の建設当時、かつての天狗の祭祀場を貫く形で作られたとのこと。
「工事中も多くの事故が起き、最終的に別ルートへの変更を余儀なくされた」と古老は語ります。現在も、このトンネルは正式な登山道からは外されているのです。
奇妙な電波障害と異常気象…科学では説明できない山の力
「観測史上例のない気象パターンが、特定の場所で繰り返し発生しています」
六甲山系の気象観測を担当する気象台職員の中村梨沙氏(41歳)は、2023年後半から続く異常な現象について、そう報告します。特定のエリアだけが、周囲と全く異なる気象条件を示すというのです。
「晴天の日に突如として濃霧が発生し、数分で消える。あるいは、周囲は快晴なのに、ピンポイントで雷が落ちる」と中村氏。気象レーダーでは、これらの現象を全く捉えることができないといいます。
さらに注目すべきは、これらの異常気象と電波障害が同時に発生する点です。通信技術者の岡本真氏は「あらゆる周波数帯で同時に障害が起きるのは、技術的に説明がつかない」と首を傾げます。
民俗学者の木下和子氏は「天狗は古来より、自然を操る存在として語り継がれてきた」と指摘します。現代科学では説明のつかない現象の背後に、太古からの警告が隠されているのかもしれないのです。
終わらない恐怖…六甲山系で今も続く天狗の祟り
これまでの取材で明らかになった事実は、私たちに重大な警告を投げかけています。歴史の闇に葬られた悲劇、途絶えた儀式、そして蘇る天狗の怒り。これらは全て、現代社会への警鐘なのかもしれません。
最後に、最近の衝撃的な出来事について報告します。この事実は、怪異現象が新たな段階に入ったことを示唆しているのです。
夜な夜な聞こえる謎の足音…登山者が震えた「追われる恐怖」
「足音は、明らかに人間のものではありませんでした」
2024年3月、六甲山での夜間撮影中に異変を感じた写真家の河野匠氏(37歳)は、今でも声を震わせながらそう語ります。彼の背後から聞こえてきた足音は、まるで大きな鳥が歩くような音だったといいます。
「音は徐々に近づいてきて、最後には耳元で『山を穢すものよ、去れ』という声が」と河野氏。彼が撮影していた場所は、かつての天狗の祭祀場だったことが後に判明します。
同様の体験は、この2ヶ月間で12件も報告されています。心理カウンセラーの田中美咲氏は「被害者の証言には強い一貫性がある」と指摘。全員が同じような「足音」と「声」を報告しているのです。
民俗学者の山口正之氏によれば、これは天狗の「最後の警告」に当たる現象だといいます。「次の段階は、もっと直接的な制裁かもしれない」と。
神隠しに遭った者の証言…無事戻ってきたのはほんの一握り
「気がついたら、見知らぬ場所にいました」
2024年初頭から、六甲山系での「一時的な失踪」が多発しています。通常の遭難とは異なり、被害者たちは数時間から数日後、突如として再出現するのです。
山岳警備隊の資料によると、この6ヶ月間で15件の類似事例が報告されています。被害者の一人、会社員の藤田直樹さん(45歳)は「別世界のような場所で、大きな影に見つめられていた」と証言します。
「興味深いのは、全ての被害者が『山を汚す行為』をした直後に失踪している点です」と、超常現象研究家の岡村誠氏は指摘します。ゴミのポイ捨て、立入禁止区域への侵入、神聖な場所での不敬な行為。それらの直後に、彼らは姿を消したのです。
しかし、より不気味なのは、まだ戻ってこない人々の存在です。彼らは、今どこで何を見ているのでしょうか。
謎の光に吸い込まれそうになる体験談…目撃者が語る異界の入り口
「まるで、異世界への入り口が開いたかのようでした」
2024年2月下旬、六甲山の夜間巡視中に異変を体験した森林保護官の鈴木良一氏(52歳)は、その夜の出来事をそう表現します。突如として目の前に現れた青白い光の渦は、彼を飲み込もうとしたというのです。
「光の向こうに、見覚えのない山の風景が見えました」と鈴木氏。その景色は、かつての六甲山、人の手が入る前の原生林のようだったといいます。さらに不可解なのは、その光の中から「羽ばたきの音」が聞こえてきた点です。
同様の現象は、特に旧暦の満月の夜に多く目撃されています。超常現象研究家の川島真由美氏は「これは『隙間』と呼ばれる現象かもしれない」と指摘します。民間伝承には、天狗の住む異界への入り口が時折開くという言い伝えが残されているのです。
「もし光に吸い込まれていたら、私も『戻れない人』の一人になっていたかもしれません」と鈴木氏は振り返ります。
山を訪れるたびに病気に…医師も首をかしげる奇妙な症状
「六甲山に近づくだけで、原因不明の体調不良に見舞われるようになりました」
登山ガイドの中村香織さん(36歳)は、2023年秋から続く奇妙な症状について、そう語り始めます。彼女が最後に天狗の祠があった場所の近くを案内して以来、不可解な健康問題が続いているというのです。
「頭痛、めまい、そして何より、夜な夜な見る悪夢」と中村さん。同様の症状を訴える人々が、この半年で28名も確認されています。共通点は、全員が山の聖域とされる場所で「不適切な行為」をしていたことです。
「現代医学では説明のつかない症例です」と、この件を調査する東山総合病院の佐藤隆志医師は首を傾げます。検査では異常が見つからないにもかかわらず、症状は着実に進行。しかも、患者全員が同じ夢を見るといいます。
「大きな影が近づいてきて、『山の掟を破った報い』と告げる夢です」と中村さん。彼女たちの症状は、古来より伝わる「天狗の呪い」の特徴と、不気味なほど一致しているのです。
不安定な現在と終わりのない恐怖…山が警告していること
「この現象は、もはや止めることができないのかもしれません」
六甲山系の怪異現象を10年以上研究してきた民俗学者の松本和彦氏(63歳)は、重い口調でそう語り始めました。2024年に入ってからの現象は、それまでとは明らかに異なる特徴を見せているというのです。
「頻度が増えただけでなく、その性質が変化している」と松本氏。かつては単発的だった現象が、今では連鎖的に発生。さらに、その影響は山を離れても続くようになっているといいます。
特に注目すべきは、怪異に遭遇した人々の「その後」です。彼らの多くが、日常生活の中で奇妙な出来事に見舞われ続けています。夜な夜な聞こえる羽ばたきの音、部屋に漂う不可解な香、そして度重なる悪夢。
「天狗様は、私たちに何かを伝えようとしているのです」と、神社関係者の山田千恵子氏は指摘します。環境破壊、伝統の軽視、そして聖地への冒涜。現代社会が引き起こした歪みへの警告が、怪異という形で表れているのかもしれません。
取材対象者の証言は、共通してこう結ばれます。「もう、後戻りはできない」と。
***
取材を終えて、私は一つの確信を持ちました。六甲山で起きている一連の怪異現象は、決して偶然ではないのです。それは、人知を超えた古の存在からの警告なのかもしれません。
山には、人間が決して侵してはならない聖域があります。その掟を破った時、私たちは取り返しのつかない代償を払うことになるのでしょう。
あなたが六甲山を訪れる時は、どうか心に留めておいてください。あの山には、人知れず私たちを見つめる「何か」が存在することを。そして、その存在は今この瞬間も、静かに山を見守り続けているのです。
(完)
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